情報通信工学科で学ぶこと
私たちの生活は、世界最高水準のブロードバンド化の進むインターネットや、いつでも・どこでもコミュニケーションを可能にする携帯電話などによって、大きく変わってきました。普段は目に見えないさまざまな場面でも、「情報」が社会のシステムを支えています。
この高度情報化社会を実現しているのが情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)です。ICTの中核をなすのは、コンピュータを中心に、人工知能、言語処理、映像や音響、コンピュータグラフィックスへと広がる「情報処理技術」と、携帯電話、光通信、衛星通信など超高速・高信頼な伝送を実現するための「通信技術」、さらにこの両方を有機的に結合する「ネットワーク技術」です。
情報通信工学科で学ぶのは、まさにこの情報通信技術です。情報技術と通信技術をソフトウェア・ハードウェアの両面から体系的に学ぶ情報通信工学科の学生は、卒業後、日々進化する情報化社会に貢献する優れたICTエンジニアとして社会から嘱望されています。
本学科の特徴
本学科は、大学創立以来、情報通信の教育と研究を担ってきた伝統ある学科です。東北・北海道唯一の情報通信工学科として、情報・通信の両方を体系的に学べる充実したカリキュラムを備えていることが大きな特徴です。
情報処理技術と通信技術の両方を学ぶことにより、ハードウェアとソフトウェアの両方の専門知識を有し、 幅広い視野から物事をとらえることのできる、高い倫理観を持った情報通信技術者を育成しています。充実した教育内容は企業から大きな信頼を寄せられています。また、ITシステムラボラトリやITメディアラボラトリ、組込みシステム開発研修センターなどの先端的な教育設備は、業界からも高く評価されています。
最先端情報通信工学が学べる、専門教育科目
情報通信工学科のカリキュラムは、 ユビキタス社会を支えるエンジニアを育成することを目的として、 コンピュータを中心にした「情報処理技術」と 携帯電話、光通信、衛星通信などに代表される「通信技術」 および これらを融合した「コンピュータネットワーク、音響や画像処理技術」等を体系的に学ぶよう構成されています。
1・2年次で「情報」と「通信」の基礎を構築
1・2年次では、「情報処理技術」と「通信技術」の基礎を 体系的に学べるよう、基本情報技術やプログラミング、 電気回路や電磁気学などの科目が配置されています。これらの科目の基礎となる数学や物理を基礎から丁寧に学ぶことができる科目も用意されています。
高校の科目との関連 1・2年生の専門科目
3年次からは進路に応じて選べる専門科目
コンピュータを含む情報システムやソフトウェアに必要な専門知識を修得できる情報系科目、電波や光などを用いた通信システムの開発や通信ネットワーク構築に必要な専門知識を修得できる通信系科目を用意しています。プログラマやシステムエンジニアなどの情報処理技術者、通信システム技術者、ネットワーク技術者などの通信技術者など、進路に応じて重点的に学ぶことができます。
3・4年生の専門科目
資格取得に有利な科目設定
本学科のカリキュラムは、各種資格試験および就職試験対策にも役立ちます。基本情報技術者試験の午前試験が免除されるIPA認定講座を開設しているほか、 「第一級陸上特殊無線技士」の試験免除や 「第一級陸上無線技術士」の試験科目一部免除の認定を受けており、 学生の資格取得を積極的にサポートしています。 教職科目を履修することによって「工業」・「情報」の科目の高等学校教員免許も受けることができます。 有利となる資格については 「取得できる資格」のページをご覧下さい。
少人数制できめ細かな指導
入学直後の「情報通信工学セミナーⅠ」では少人数のグループに分かれて情報通信工学科で学生生活を送る上でのきめ細かな指導が行われます。 3年後期の「情報通信工学研修I」では、各研究室において卒業研修を行うための基礎知識を習得するとともにキャリア支援を行います。4年時の「情報通信工学研修II」「情報通信工学研修III」では各自のプロジェクトを立ち上げ、研修を進めています。
プレゼンテーション能力を育てる学生実験・卒業研修
技術者にとってプレゼンテーション(発表)能力を高めることはたいへん重要です。学生実験では、実験結果をレポートにまとめて提出するだけではなく、その内容を教員、学生の前で発表することで完了することとし、 プレゼンテーション能力を養っています。「情報通信工学研修II」「情報通信工学研修III」で行われる卒業研修結果についても、毎年2月に全研究室が一堂に会した卒業研修発表会を行っています。
※ 情報通信工学科で学ぶ専門教育科目の解説、毎回の授業内容は 「情報通信工学科シラバス」(pdf)をご覧ください。必修・選択の別や教科書・参考書、成績評価の方法も掲載されています。