研究内容
本研究室では、音声情報に関わるデータサイエンスを扱っています。 人間の声には様々な物理的情報が含まれています。さらに声を聴いた人にも印象として感性情報が生まれます。多変量解析や機械学習、ディープラーニングなどの分析手法を用いて、物理情報と感性情報、そしてその関連性など、声に関するデータを読み解く研究を進めています。
声に関するデータサイエンスの具体的な研究例として、法科学における話者情報の研究があります。音声に含まれる物理的な話者情報(フォルマント,ピッチなど)、音声を聴取して得られる感性としての話者情報(聴取印象、耳撃証言など)は犯罪科学や捜査支援の見地から重要な研究対象であり、その有効性及び活用について、当研究室では特に力を入れて研究を進めています。
研究に関する情報: https://researchmap.jp/read0002979
研究室紹介
研修テーマは、音声研究・データサイエンスに関するもの全般です。 具体的な例を挙げると、「操作性に優れた音声分析ツールの開発」、「深層学習による地声/裏声判定の試み 」、「発話内容に依らない話者認識」などです。音に限らず、データ解析に関係していれば、研修生の要望には可能な限り応えます。
研修生は、音声基礎やデータ解析のゼミなどを通して、音声研究・データサイエンスの概要を理解した上で、研修テーマを決めます。その後、研修の進み具合を報告する中間発表(プレゼンテーション)を数回行い、最後に卒業論文をまとめ、研究発表で締め括ります。
木戸 博 教授
担当科目:プログラミング入門、音響工学、人工知能総論、人工知能基礎、情報通信工学実験III、(大学院)数理統計学特論
学歴:東北工業大学、宇都宮大学大学院
学位:博士(工学)(宇都宮大学、2001年)
おもな職歴:警察庁 科学警察研究所 法科学第四部 主任研究官
研究分野:音声情報科学
学生への一言
当研究室では、勉学はもちろんですが、研修生自身の主導で、多くの行事を積極的に企画実行し、親睦を深めてほしいと考えています。 気概を持った学生を期待しています。