x が a に近いときのテイラー展開
f( x ) 〜  c0 + c1( x - a ) + c2( x - a )2 + c3( x - a )3 + c4( x - a )4 + c5( x - a )5 + ... + cn( x - a )n + ...

x が xi に近いときのテイラー展開
f( x ) 〜  c0 + c1( x - xi ) + c2( x - xi )2 + c3( x - xi )3 + c4( x - xi )4 + c5( x - xi )5 + ... + cn( x - xi )n + ...
     0次   1次     2次     3次
「長方形近似」は 0次まで計算、1次から誤差
(1本の誤差) = ∫xixi+h c1( x - xi ) dx
x - xi = u と変数変換すると、dx = du
x : xi→xi+h
u : 0 → h
(1本の誤差) = ∫0h  c1 u du
      = c1 h2 /2
(N本の誤差) = c1 h・h・N /2  ここで h = (b-a)/N より h・N = (b-a) = 一定
よって「長方形近似」による積分の誤差は h に比例
(刻みを 2倍細かくすると誤差が1/2 になる) (刻みを10倍細かくすると誤差が1/10 になる)
「台形近似」は 1次まで計算、2次から誤差
(1本の誤差) = ∫xixi+h c2( x - xi )2 dx    
x - xi = u と変数変換すると、
(1本の誤差) = ∫0h  c2 u2 du
      =  c2 h3 /3
(N本の誤差) =  c2 h2・h・N /3  ここで h = (b-a)/N より h・N = (b-a) = 一定
よって「台形公式」による積分の誤差は h2 に比例
(刻みを 2倍細かくすると誤差が1/4 になる) (刻みを10倍細かくすると誤差が1/100 になる)
「シンプソンの公式」は 2次まで計算、3次から誤差
誤差
   ( 計算値 )   − (真の値)=  誤差  
台形公式なら
(刻み幅 hで求めた計算値)− (真の値)=(その刻み幅h)の2乗に比例
c2/3 を c とかくと
(刻み幅 hで求めた計算値)− (真の値)= c h2    ・・・・・・(a)
刻み幅が2倍粗かったときは
(刻み幅 2h で求めた計算値)− (真の値)= c (2h)2   ・・・・・・(b)
(b)-(a)で(真の値)を消去
(粗い刻み幅2hで求めた計算値)(半分の刻み幅hで求めた計算値)= c (2h)2 - c h2
(粗い刻み幅2hで求めた計算値)(半分の刻み幅hで求めた計算値)= 3 ch2  ・・・・・・(3)

式(c)の右辺も、刻み幅hの2乗に比例してます。
刻み幅を半分、半分にしながら、 「誤差」の代わりに「前の計算結果との差」を毎回調べ、
これが 1/4、1/4、、になっていっていれば、 台形公式がうまくいっている、と言えるのです。 ←最適な刻み数の求めかた

また、式(c)の右辺を3で割れば、式(b)の右辺と同じになります!これって誤差ですよね。
つまり、 「前の(2倍粗いときの)計算結果との差」を3で割ると、誤差が求まるのです。