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Ωi
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イオンサイクロトロン角周波数
qi はイオンの電荷、
mi はイオンの質量、
B は磁場強度。
イオンの種類がH+ なら
qi = 1.6×10-19 [C]
mi = 1.67×10-27 [kg]
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地球軌道での平均的な太陽風磁場強度 B = 5 [nT] = 5 ×10-9 [T] ならば
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角周波数 Ωi はだいたい 0.48 [rad/s]
周波数は fc i = Ωi / 2 π = 0.076 [Hz]
周期に直すと T = 13 秒 くらい
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MKSA単位系 使用
宇宙空間では、イオンといえば プラス
水素イオンのことをプロトンといいます
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Ωe |
電子サイクロトロン角周波数
qe は電子の電荷、
me は電子の質量、
B は磁場強度。
qe = - 1.6×10-19 [C]
me = 9.1×10-31 [kg]
電子の電荷はマイナスなので、絶対値をつけずにそのまま代入して
Ωe をマイナスの値として計算していくこともできますが
ここでは、Ωe がプラスの値になるように
絶対値をつけることにしました。
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地球軌道での平均的な太陽風磁場強度 B = 5 [nT] = 5 ×10-9[T] ならば
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角周波数 Ωe はだいたい 880 [rad/s]
周波数は fce = Ωe / 2 π = 140 [Hz]
周期に直すと T = 7ミリ秒 くらい
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MKSA単位系
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質量比 |
電子とプロトン(H+イオン)はざっくり2000倍くらい質量が違うので、
プロトンのサイクロトロン周波数を 2K 倍
(2倍してHz なら kHz, kHzならMHz, ... )すると
電子のサイクロトロン周波数になるよ
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ωpe
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電子プラズマ角周波数
左辺が2乗になっていることに注意。ωpeにするには√してください。
ne は電子の数密度、
qe は電子の電荷、
me は電子の質量、
ε は真空の誘電率。
qe = - 1.6×10-19 [C]
me = 9.1×10-31 [kg]
ε の値は覚えてなくても、
εμ c2 = 1 と
光速 c = 3 ×108 [m/s]
真空の透磁率μ = 4 π×10-7 [NA-2]
を覚えていれば計算できます。
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地球軌道での平均的な太陽風プラズマ数密度
ne
= 5 [cm -3] = 5 ×106 [m -3] ならば
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角周波数は ωpe はだいたい12 ×104 [rad/s]
周波数は fpe = ωpe / 2 π = 20 [kHz]
| MKSA単位系ね
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ωpi
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イオンプラズマ角周波数
プラズマ周波数っていうのはもともと、重いイオンの周りを、電子が行きずぎちゃったり戻ったりする振動の周波数なので、
イオンが行ったり来たりするわけではないです。だから
イオンのプラズマ周波数っていうのは本来おかしいわけです。
だけど、計算していると、電子プラズマ周波数と同じ形で、ただ質量と密度と電荷がイオンのにかわっただけの
同じ形が結構出てくるので、
電子プラズマ周波数をまねて、これをイオンプラズマ周波数って呼んだらどうでしょう、てことです。
ni はイオンの数密度、
qi はイオンの電荷、
mi はイオンの質量、
ε は真空の誘電率。
qi = 1.6×10-19 [C]
mi = 1.67×10-27 [kg]
1/ε = μ c2 、
光速 c = 3 ×108 [m/s]、
真空の透磁率μ = 4 π×10-7 [NA-2]
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地球軌道での平均的な太陽風プラズマ数密度
ni
= 5 [cm -3] = 5 ×106 [m -3] ならば
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角周波数は ωp i はだいたい 3 ×103 rad/s
周波数は fp i = ωp i / 2 π = 460 Hz
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MKSA単位系
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また質量比
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全成分を合計したら電気的に中性、というのがプラズマの約束です。
宇宙プラズマのイオンのほとんどはプロトン H+ なので
普通は電子とプロトンの2成分だけ考えればよく、
n iqi +
neqe = 0
電荷も
qe =
- qi
プラスマイナスが違うだけで同じなので、
qi (n i -
ne )= 0
プロトンと電子の数はほぼ同じ
ne=
n i
と考えてよいです。
するとプラズマ周波数の比は
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恒等式
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電子とプロトンだけの2成分プラズマなら、
サイクロトロン周波数とプラズマ周波数の2乗の比は同じ
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恒等式2
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サイクロトロン周波数とプラズマ周波数の比は
VAはアルフベン速度
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