前頁より続く
1次従属か 1次独立か |
y1 , y2, y3 が
お互いの組み合わせで書ける1次従属のときは、
c1 y1 + c2 y2 + c3 y3 = 0
の
c1,
c2,
c3 に、
c1=
c2=
c3=0 以外の組み合わせが存在し、
y1 , y2, y3 が
お互いの組み合わせで書けない
1次独立
のときは、
c1 y1 + c2 y2 + c3 y3 = 0なら
c1=
c2=
c3=0 以外ありえない
ということは、
c1,
c2,
c3 を調べれば、1次従属か、1次独立か、わかりますね。
|
|
未知数3つに 式ひとつでは、、
|
-
知りたい数値は
c1,
c2,
c3の3つなのに、今、式が
-
c1 y1 + c2 y2 + c3 y3 = 0
-
のひとつしかありません。これでは
c1,
c2,
c3は解けません。
そこで、この式を微分して、式を増やすんです。
まず
-
c1 y’1 + c2 y’2 + c3 y’3 = 0
-
そして
-
c1 y’’1 + c2 y’’2 + c3 y’’3 = 0
|
未知数3つなら 式は3つ 無いとね
|
ロンスキー行列 |
この連立方程式を、行列を使って書いてみます。
( |
y1 |
y2 |
y3 |
) |
y1’ |
y2’ |
y3’ |
y1’’ |
y2’’ |
y3’’ |
|
|
= |
|
この3×3行列のことをロンスキー行列と呼びます。
もしも、このロンスキー行列に逆行列があるならば
|
= |
( |
y1 |
y2 |
y3 |
) |
-1 |
y1’ |
y2’ |
y3’ |
y1’’ |
y2’’ |
y3’’ |
|
|
とかけるので
c1=c2=c3=0
になってしまいます。
お互いの組み合わせでかけない一次独立ってことです。
|
ロンスキー行列
のことを
ロンスキアン
ともいうよ
ロンスキーのつづりは Wronskyなので
頭文字を取って 行列Wと書く ことも多いよ
|
逆行列が 無いとき、って、、?
|
3×3行列W の逆行列W-1は
Wの余因子展開 を、 Wの行列式 |W| で割って求めます。
行列式は det( W ) とかいても |W|と書いてもいいです。
割り算の分母が0では割り算できないので、
行列式が0のときは、逆行列はないんですね。
|
余因子展開は 忘れてても
今は大丈夫
行列式は 大学1年の 代数幾何で 習うよね
|
ロンスキー行列で 判別
|
つまりこういう流れになります。
「ロンスキー行列W の行列式|W|が0でない」なら
「ロンスキー行列W の逆行列がある」ので
「 c1=
c2=
c3=0 」なので
「一次独立(組み合わせでかけない)」。
反対に
「一次従属(組み合わせでかける)」なら
「 c1 = c2 = c3 = 0以外の組み合わせがある」はずで
「ロンスキー行列W の逆行列があったら困る」ので
「ロンスキー行列W の行列式|W|=0」のはず。
|
|W|≠0なら 一次独立
一次従属 なら|W|=0
|
|
続く
|