位相表示 |
a cos( x ) + b sin( x ) を
A cos( x +φ ) の形に表しなさい
( a, b は定数 )
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Aが振幅
φが位相
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A cos( x +φ ) のような形を位相表示といいます。
Aは振幅(amplitude)、φは位相(phase)です。
この形に直すには、まず
左辺に元の式、右辺に最終目的の形を書いて、等しくなるように
a cos( x ) + b sin( x ) = A cos( x +φ ) とおき、
右辺に加法定理を使って
a cos( x ) + b sin( x ) = A ( cos( x ) cosφ -sin( x ) sinφ )
Aを分配すると
a cos( x ) + b sin( x ) = A cos( x ) cosφ - A sin( x ) sinφ
掛け算の順序は入れ替えてもいいので
a cos( x ) + b sin( x ) = A cosφ cos( x ) - A sinφ sin( x )
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加法定理
cos(A+B)= cosAcosB-sinAsinB
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恒等式なので |
両辺の cos( x ) に掛け算されているものを見比べると
a |
cos( x ) + b sin( x ) = |
A cosφ |
cos( x ) - A sinφ sin( x ) |
これより
A cosφ = a
両辺の sin( x ) に掛け算されているものを見比べると
a cos( x ) + |
b |
sin( x ) = A cosφ cos( x ) |
- A sinφ |
sin( x ) |
これより
-A sinφ = b
この2つの式を連立方程式にして、Aとφを求めていく。
A cosφ = a ....(1)
-A sinφ = b ....(2)
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まず振幅A |
cosφ, sinφ を消すために
cos 2φ + sin 2φ = 1 を使いたいから
式(1)の2乗と式(2)の2乗を足すと
( A cosφ )2 + ( -A sinφ)2 = a2 + b2
A2でまとめて
A2 ( cos2φ + sin2φ ) = a2 + b2
ここで ( cos 2φ+sin2φ)=1 だから
A2 = a2 + b2
∴ A = √{ a2 + b2
}
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ふつう振幅Aは+
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次に位相φ |
得られたAを(1)(2)に代入
cosφ = (a /A)
sinφ = -(b /A)
この両方を満たす角度φ を考える。
「電卓持ち込み不可」の試験なら、30度か45度か60度、あるいはそれに関係する
-30度か-45度か-60度、
120度、135度、150度、
-120度、-135度、-150度、
などしか普通出せないので、図解して考える。
それぞれ2つずつ角度の候補があるのが普通なので、
両方に共通しているものを選ぶ。
例:
cosφ = 1 /2 になるのは、φ = 60度と φ = -60度。
sinφ = -√3 /2 になるのは、φ = -60度と φ = -120度。
両方に共通しているのは、φ = -60度。
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三角形の図を 描いてみてね
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電卓を使う場合 |
切りのいい数字にならないときは、式(2)を式(1)で割って
(A sinφ ) / (A cosφ ) = -b / a
A で約分、左辺は tanφ だから
tanφ = -b / a
アークタンジェントを使って
∴ φ = tan -1 (-b/a)
ここで関数電卓を使います。
電卓は、結果が「度」か「ラジアン」か切り替えられるので、どっちで出した答えか確認しておくこと。
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完成 |
得られたAとφを A cos( x +φ ) の形に代入して完成ですが、
φがラジアン表示ならそのまま、「度」であらわすなら 数値の右肩に必ず「 °」を書くこと。
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実例に進む
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