東北工業大学 工学部情報通信工学科 中川研究室


三角関数の位相表示

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位相表示
√3 cos( x ) + sin( x ) を
A cos( x +φ ) の形に表しなさい



Aが振幅
φが位相

左辺に元の式、右辺に最終目的の形を書いて、等しくなるように
√3 cos( x ) + sin( x ) = A cos( x +φ ) とおき、

右辺に加法定理を使って
√3 cos( x ) + sin( x ) = A ( cos( x ) cosφ -sin( x ) sinφ )

Aを分配すると
√3 cos( x ) + sin( x ) = A cos( x ) cosφ - A sin( x ) sinφ

掛け算の順序は入れ替えてもいいので
√3 cos( x ) + sin( x ) = A cosφ cos( x ) - A sinφ sin( x )


加法定理
cos(A+B)=
cosAcosB-sinAsinB
恒等式なので 両辺の cos( x ) に掛け算されているものを見比べると
√3 cos( x ) + sin( x ) = A cosφ cos( x ) - A sinφ sin( x )
これより
A cosφ = √3

両辺の sin( x ) に掛け算されているものを見比べると
(何も書いてないってことは、1倍だから)
√3 cos( x ) + 1 sin( x ) = A cosφ cos( x ) - A sinφ sin( x )
これより
-A sinφ = 1

この2つの式を連立方程式にして、Aとφを求めていく。
A cosφ = √3 ....(1)
-A sinφ = 1 ....(2)

まず振幅A cosφ, sinφ を消すために cos 2φ + sin 2φ = 1 を使いたいから
式(1)の2乗と式(2)の2乗を足すと
( A cosφ )2 + ( -A sinφ)2 = ( √3 )2 + 12

A2でまとめて
A2 ( cos2φ + sin2φ ) = 3 + 1

ここで ( cos 2φ+sin2φ)=1 だから
  A2         = 4
∴       A  = 2
ふつう振幅Aは+

次に位相φ 得られたAを(1)(2)に代入
cosφ = √3 /2  ...(3)
sinφ = -1 /2  ...(4)

この両方を満たす角度φ を考える。

cosφ = √3 /2 になるのは、φ = 30度と φ = -30度。
sinφ = -1 /2 になるのは、φ = -30度と φ = -150度。

両方に共通しているのは、φ = -30度。
ラジアンに直すと、φ = -π/6 [rad]。

三角形の図を
描いてみてね
完成 得られたAとφを A cos( x +φ ) の形に代入して完成
与式 = 2 cos( x - π/6 )

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