東北工業大学 工学部情報通信工学科 中川研究室


たたみこみ(合成積)
前の問題

たたみこみの計算の練習です。

f( t ) = cos( kt ) と g( t ) = sin( kt ) のたたみこみを求めなさい。(kは定数)


f( t ) と g( t )とのたたみこみ f * g の定義は

f * g = ∫τ = 0τ = t f( t - τ ) g( τ ) dτ

ですから、ただ代入して計算すればいいだけです。

f( t ) = cos( kt )  という関数は
f(  ) = cos( k(   )) という意味ですから
f( t - τ ) = cos( k( t - τ ) ) です。

一方、
g( t ) = sin( kt ) ですから
g( τ ) = sin( kτ ) ですね。

よって

 f * g = ∫τ = 0τ = t cos( k( t - τ ) ) sin( kτ ) dτ

ここにでてきた cos( k( t - τ ) ) sin( kτ ) は
高校で習った sin(A+B) = sin(A)cos(B) + cos(A)sin(B)
         sin(A-B) = sin(A)cos(B) - cos(A)sin(B) などを使うと
{ sin( A+B ) -sin( A-B ) }/2 の形、
つまり { sin( kt )- sin( k(t - 2τ) ) }/2 と書き直せるので

 f * g = ∫τ = 0τ = t { sin( kt ) -sin( kt - 2kτ ) }/2  dτ

を積分すればいいですね。
積分の中では、変数は τ だけで、 t は定数扱いということに気をつけて下さい。

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