東北工業大学 情報通信工学科 中川研究室


太陽風と地球磁場 


地球の磁場は、1個の磁石でかなり良く近似できます。
こういう磁場を「双極子磁場」と言います。
双は2つと言う意味ですから、N極が1個、S極が1個、
合計2つの極の作る磁場と似ています。
地球の磁場はN極が1個、S極が1個の磁石が作る磁場と似ています
出典:恩藤忠典・丸橋克英 編著 「宇宙環境科学」(オーム社、2000年)p.13図1.7

もしも宇宙が完全に真空なら、
地球の磁場はどこまでも広がっていきますが、
実際には、太陽風という導電性の気体が宇宙空間に満ちているため、
地球の磁場の領域は狭い範囲に閉じ込められます。
Fairfield and Ness, 1970
灰色で塗った部分が太陽風の領域です。
左側から太陽風が吹きつけています。
上の双極子磁場と比べて、
左半分がつぶれたようになっていますね。
太陽風と地球の磁場の領域の境目に電流が発生しています。

出典:(著者)Fairfield, D. H., and N. F. Ness,
(題名)Configuration of the geomagnetic tail during substorms,
(掲載誌)Journal of Geophysical Research, vol.75, pp.7032 -- 7047,
(出版年)1970.

この論文のFigure 12を加工し、太陽風の部分に色をつけて作ったのがこの図です。
引用なさる場合は必ず元の Fairfield and Ness, 1970 のほうを引用してください。


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