前のページより続く
|
f(x) = .... を x=a の周りでテイラー展開しなさい
といわれた場合の完成形は、
f(x) 〜
c0
+ c1(x-a)
+ c2(x-a)2
+ c3(x-a)3
-
+ c4(x-a)4
+ c5(x-a)5
+ ...
+ cn(x-a)n
+ ...
のような形で、ここに出てくる
c0 ,
c1 ,
c2 ,
...,
cn の部分に あらかじめ求めておいた数値を入れたものです。
(x-a)が
微小であることに注意。
|
cn = f(n)(a)/n!
計算方法がわからない?
|
0次近似
|
(x-a) は微小なので、場合によっては無視してもいいですよね。
上の式を1項め (c1のとこ) までで打ち切って
f(x) 〜
c0 」
+ c1(x-a)
+ c2(x-a)2
+ c3(x-a)3
+ ...
(ここで打ち切り)
それ以降の (x-a) の出てくる項
c1(x-a)
+ c2(x-a)2+ ... を無視し、
c0 = f(a) を代入すれば
f(x) 〜 f(a)
となるよね。これが0次近似。
定数で近似したわけです。
x 〜 a なんだから、f(x) 〜 f(a) となるのは当り前だ。
|
1次近似
(線形近似)
|
(x-a)は微小なので、その2乗はもっともっと微小だから
無視したっていいですよね。
テイラー展開の式を(x-a)の1次の式までで打ち切って
f(x) 〜
c0 + c1(x-a)
」
+ c2(x-a)2
+ c3(x-a)3
+ ...
(ここで打ち切り)
c0 = f(a) と
c1 = f'(a) を代入すれば
f(x) 〜 f(a) + f'(a)(x-a)
となるね。これが1次近似。
直線で近似しています。
だから線形近似とも言います。
これだけでもかなり便利です。
前のページで、 x がとっても小さいとき
sin( x ) の代りに
ただの x を計算すればいいよ、
x がとっても1に近いとき
log( x ) の代りに
x-1 を計算すればいいよ、
といったのはこれです。
|
f'(a)って何だ?
1次近似を味わう
|
2次近似
|
cos(x) のような場合、
x=0 の周りでテイラー展開すると
f'(0) =
-sin(0) = 0 なため c1が 0 となり、
1次近似しても結果がただの定数の1になってしまいます。
これでも まあ いいのですけれど、
もう少し詳しく近似するなら
(x-a) の2次の項まで取って
f(x)〜
c0
+ c1(x-a)
+ c2(x-a)2
のように近似すると良いです。これが2次の近似です。
これを使ってcos(x)を x=0 の周りでテイラー展開すると
cos(x) 〜 1 - 0.5 x2
と書けます。
問題で実践
|