東北工業大学 工学部情報通信工学科 中川研究室


オイラーの公式 eix=cos(x)+i sin(x)


前のページより続く

前のページで、
( eix ) ' = i eix と書けるとしたら
eix が cos(x) と sin(x) の1次結合

eix = A cos(x) + B sin(x)

で書けることが判ったので、その定数A,Bを求めましょう。

等号[ = ]を使って書いてあるからには、 この式はどんなときも成り立つわけで、 当然 x= 0 のときも成り立つので、
x=0 を代入すると
e0 = A cos(0) + B sin(0)

e0 = 1, cos(0) =1, sin(0)=0 だから

∴ 1 = A + 0



また、元の式を微分すると

( eix )’= ( A cos(x) + B sin(x) )’

ここでまた懸案の ( eix ) ' が出ました。
( eix ) ' = i eix と書けるとしたら

i eix  = - A sin(x) + B cos(x)

これに x= 0 を代入すると、
i e0  = - A sin(0) + B cos(0)

∴ i = 0 + B

A=1, B=i を元の式に代入すれば

eix = cos(x) + i sin(x)

これがオイラーの公式です。

実はこれが eixの定義であり、このように定義すると ここまで仮定してきた( eix ) ' = i eixも 成り立つのでした。
懸案チェック


( eax ) ’= a eax

( cos(x) ) ’ = -sin(x)

( sin(x) ) ’ = cos(x)


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