東北工業大学 工学部情報通信工学科 中川研究室


逆ラプラス変換



逆ラプラス変換で困っている
東北工業大学 情報通信工学科
中川朋子




 ラプラス変換結果(sのでてくる式)から、元の関数を求める「逆ラプラス変換」。

ラプラス変換 ラプラス変換( 元の関数 ) = (sのでてくる式)

逆ラプラス変換 ラプラス変換-1(sのでてくる式) = ( 元の関数 )

ラプラス変換表を見れば簡単なはずが、似てるのにちょっと違って逆変換できない!

そんなあなたは、
(1) 合成法則をわかってないか
(2) 部分分数分解を忘れているか、
(3) 単にちょっとした変形の工夫が足りないか
のいずれかだと思われます。

とくに (3)変形の工夫 は、は脱力するほど簡単な話です。以下ご参考まで

ラプラス変換って何だ

ラプラス変換表はこちら

変形の工夫 例1
ラプラス変換( sin( at ) ) = \begin{align} {a \over s^2+a^2} \end{align} は知ってるけど \begin{align} {1 \over s^2+a^2} \end{align} が逆変換できない
分子に a がほしいんですよね?
分子が a になるように、分母と分子に a を掛けてはどうでしょう。
\begin{align} {1 \over s^2+a^2} = {1 \over {\color{red}a}} \cdot {{\color{red}a} \over s^2+a^2} = \end{align} ラプラス変換( sin( at ) )
変形の工夫 例2
ラプラス変換( cos( at ) ) = \begin{align} {s \over s^2+a^2} \end{align} は知ってるけど \begin{align} {s+b \over s^2+a^2} \end{align} が逆変換できない

分数を2つに分けてはどうでしょう。
\begin{align} {s+b \over s^2+a^2} \end{align} = \begin{align} {s \over s^2+a^2} \end{align} + \begin{align} {b \over s^2+a^2} \end{align}

= ラプラス変換( cos( at ) ) + \begin{align} {b \over {\color{red}a}} \end{align} \begin{align} {{\color{red}a} \over s^2+a^2} \end{align}

= ラプラス変換( cos( at ) ) + \begin{align} {b \over {\color{red}a}} \end{align} ラプラス変換( sin( at ) )

続く

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