$f(x) = \log_e{x}$ の 導関数
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対数の微分は、底が$e$ の場合
\begin{align}
( \log_e{x} )' = {1\over x }
\end{align}
の結果だけ知っているので、別の底が来たら、
書き換えてから微分すればいいです。
$f(x) = \log_3{x}$ の微分なら、
\begin{align}
( \log_3{x} )'
&= ({ \log_e{x} \over \log_e{3} })' \\
&= ({ 1 \over \log_e{3}} \log_e{x} )' \\
&= { 1 \over \log_e{3}} ( \log_e{x} )' \\
&= { 1 \over \log_e{3}} {1\over x } \\
&= { 1 \over x \log_e{3}}
\end{align}
最後の書き換えは、
$ (\log_e{3})x$ が $ \log_e{(3x)}$ と誤解されないための配慮です。
$f(x) = \log_{10}{x}$ の微分なら、
\begin{align}
( \log_{10}{x} )'
&= ({ \log_e{x} \over \log_e{10} })' \\
&= { 1 \over x \log_e{10}}
\end{align}
ですが、ちなみにこれを
\begin{align}
( \log_{10}{x} )'
&= { \log_{10}{e} \over x }
\end{align}
と書くこともできます。ええっなんで!?
$\log_e{10}$ の底を10に変換すると
\begin{align}
\log_e{10} ={ \log_{10}{10} \over \log_{10}{e} } = {1\over \log_{10}{e} }
\end{align}
とかきなおせるからです。
教訓:$\log$ の問題は、こたえのかきかたがいろいろある。
教科書の解答例と同じになることは、むしろ、少ない。
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