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\( f(x) = e^{3x} \) の 導関数を求めよ
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導関数の定義
\begin{align}f'(x) = \lim_{h \rightarrow 0} \frac{f( x+{h } ) - f(x)}{h }\end{align}
いま、関数が
\begin{align} f(x) = e^{3x}
\end{align}
で、$x$ を「記入欄」だと思えば
\begin{align} f( ) = e^{3( )}
\end{align}
なので、( )に$x+h$を代入すれば
\begin{align} f( x+h ) = e^{3(x+h)}
\end{align}
※ $e^{3x+h}$ は間違いです! ( )がないと、3が $h$ にかかりません。
これらを導関数の式に代入すれば
\begin{align}f'(x)
&=& \lim_{h \rightarrow 0} \frac{f( x+{h } ) - f(x)}{h }\\
\\
&=& \lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad \quad e^{3(x+h)} - e^{3x} \quad }{h }
\end{align}
まず3を分配してください
\begin{align}f'(x)
&=& \lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad \quad e^{3x+3h} - e^{3x} \quad }{h }
\end{align}
指数関数の法則より$ e^{3x+3h} = e^{3x}\cdot e^{3h}$なので
\begin{align}f'(x)
&=& \lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad \quad e^{3x}\cdot e^{3h} - e^{3x} \quad }{h }
\end{align}
分子には全部に$e^{3x}$がかかっているので、これを外に出すように因数分解
\begin{align}f'(x)
&=& \lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad e^{3x} ( e^{3h} - 1 )\quad }{h }
\end{align}
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ここで、 $e$ の定義より
\begin{align}
\lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad \quad e^h - 1 \quad }{h } \equiv 1
\end{align}
を使いたいけどちょっと形が違う!分子が $ e^{3h}$ なら、
分母も $3h$ にしないと
\begin{align}
\lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad \quad e^{3h} - 1 \quad }{ 3h } \equiv 1
\end{align}
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この形を使えるように、導関数の式の分母に3が来るように細工をします。
分母と分子に3をかけ
\begin{align}f'(x)
&=& \lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad 3 \ e^{3x} ( e^{3h} - 1 )\quad }{3h }
\end{align}
$ 3 \ e^{3x}$ は $h$ とは直接関係ないので、 $\lim$ の外に出してもかまわない
\begin{align}f'(x)
&=& 3 \ e^{3x} \lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad ( e^{3h} - 1 )\quad }{3h }
\end{align}
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ここで、 $e$ の定義より
\begin{align}
\lim_{h \rightarrow 0} \frac{ \quad \quad e^{3h} - 1 \quad }{ 3h } \equiv 1
\end{align}
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\begin{align}f'(x)
&=& 3 \ e^{3x} \cdot 1 \\
&=& 3 \ e^{3x} \quad
\end{align}
以上まとめると、
$(e^{3x})' = 3 \ e^{3x}$ 微分しても同じ
$e$ の肩の上は1つ減ったりしないことにご注意ください。
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