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$ y = \sin( x^3 +x^2 +1) $ の微分
導関数を $\displaystyle {dy \over dx }$ とかく
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導関数 $y'$ とは、
$x$ の増加に対する $y$ の増加率
$\displaystyle {\Delta y \over \Delta x }$ を
くわしくしたもの $\Delta x \rightarrow 0 $ でした。
$\Delta x \rightarrow 0 $ を行ったときは、
ギリシア文字の$\Delta $ を 英字の $d$ におきかえて
$\displaystyle {dy \over dx }$ ともかきます。
$\displaystyle y' = {dy \over dx }$ です。
$y$ を $x$ で微分したという意味です。
高校では $y'$ ばかり使っていたと思いますが、
大学では
$\displaystyle {dy \over dx }$ のほうをかなり使います。
高校では、
一変数関数 $f(x)$ とか $f(t)$ とかしか微分しませんが
大学では、
多変数関数 $f(x,t)$ とか $f(x,y,z,t)$ とかを微分するので、
$'$ だけでは、何で微分したのかわかりません。
$x$ で微分したのか $y$ で微分したのか $t$ で微分したのかわかる
$\displaystyle {df \over dx }$ や
$\displaystyle {df \over dy }$ や
$\displaystyle {df \over dt }$ のような書き方が便利です。
今日はなるべくこれを使って書いていきます。
- 問題
「$ y = \sin( x^3 +x^2 +1) $ の微分」
に戻ると
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$x$ を決める → | $u= x^3 +x^2 +1$が決まる | → | $y=\sin(u)$が決まる |
ここで$x$がちょっと増えたなら
$x+\Delta x$ → | $u+\Delta u $ | → | $y+\Delta y=\sin(u+\Delta u)$ |
$x$微増 | ( $u$ も変わる気がする ) | | ( $y$ もちょっと変わる) |
$\Delta x \rightarrow 0$ のときは $\Delta u$ も 0に近づくでしょうから、
この微分は
\begin{align}
y' = {dy \over dx }
= \lim_{ \Delta x \rightarrow 0}{\Delta y \over \Delta x }
= \lim_{ \Delta x \rightarrow 0}{\Delta y \over \Delta u }{\Delta u \over \Delta x }
={ dy \over du} { du\over dx}
\end{align}
と書けるような気がしますね。
実際、
\begin{align}
{dy \over dx } ={ dy \over du} { du\over dx}
\end{align}
で正しいのですが、上の導出は実は間違っています。
どこがいけないかわかるでしょうか?
考えてもわからないときめくる
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